ご挨拶
静岡市清水区桜が丘に2023年6月から開業することとなりました、魚谷貴洋です。
私は清水区に生まれ育ち、地元の清水第4中学校、清水東高等学校を卒業しました。大学卒業後は、浜松医科大学第一内科 (消化器内科) に入局し、県内の総合病院で消化器内科医として研鑽を積んだ後に、2014年に浜松医科大学で学位 (博士号) を取得しました。その後、2014年からアメリカのヒューストンにあるベイラー医科大学に留学し、胃潰瘍や胃癌の原因菌として有名なヘリコバクターピロリ菌の研究を行ってきました。浜松医科大学で数年勤務した後に、2019年に静岡赤十字病院消化器内科部長として赴任し、消化器内科の診療や内視鏡検査・治療を行ってきました。
このような生活を送る中で、ある時から、”もっと患者さんに近い医療を行いたい、わかりやすい外来診療と検査で、消化器疾患で苦しむ方を一人でも少なくしたい。”という思いをもつようになりました。それはいつの日か、これまで自分が身につけた知識で生まれ育った故郷、私を育ててくれた地元に貢献したいという思いに変わり、その思いを叶えるべく、2023年に清水で開業する決意に至りました。
私の目指す医療は以下の通りです。
- 患者さんひとりひとりが、満足する医療を提供すること
- 患者さんひとりひとりに、情熱をもって真摯に接すること
- 患者さんひとりひとりに、知識と技術の限りの医療を提供すること
地域のかかりつけ医、身近な専門医として真面目で誠実な心のこもった医療を提供し、少しでも皆様のお悩みを解決し、皆様の健康に貢献できたらと考えております。
魚谷貴洋
略歴
1991年 | 清水第4中学校 卒業 |
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1994年 | 静岡県立清水東高等学校 卒業 |
2001年 | 島根医科大学医学部医学科 卒業 |
2001年 | 浜松医科大学 研修医 |
2002年 | 富士宮市立病院 内科 医員 |
2006年 | 浜松医療センター 消化器内科 医員 |
2009年 | 浜松医科大学 消化器内科 医員 |
2010年 | 浜松医科大学大学院 医学系研究科研究生 |
2014年 | 浜松医科大学大学院 修了 学位取得 |
2014年 | 米国ベイラー医科大学 留学 Research Fellow |
2017年 | 浜松医科大学 消化器内科 助教 |
2019年 | 静岡赤十字病院 消化器内科 部長 |
2023年 | うおたにクリニック開院 |
所属学会・資格
- 日本内科学会:日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医
- 日本消化器病学会:日本消化器病学会専門医・指導医・東海支部評議員・学術評議員(全国)
- 日本消化器内視鏡学会:日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・東海支部評議員・学術評議員(全国)・和文誌編集委員会査読員
- 日本消化管学会:日本消化管学会胃腸科認定医・専門医
- 日本肝臓学会:肝臓専門医
- 日本ヘリコバクター学会:H.pylori感染症認定医・代議員
- 日本がん治療認定医機構:がん治療認定医
- 日本カプセル内視鏡学会:カプセル内視鏡認定医
- 日本医師会認定産業医
- 常葉大学 非常勤講師
- 大分大学 客員研究員
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
- 厚生労働省指定オンライン診療研修終了
業績
他薦文
これまでご関係のあった先生方より、推薦のお言葉を頂戴しております。私にとって、心より信頼できる先輩医師の方々です。身に余る推薦のお言葉で、恥じ入るばかりですが、頂いたお言葉通りに掲載させて頂きます。
各先生方のご所属やご役職は2023年2月現在のものですので、今後変更などあろうかと思いますが、その点はご了承ください。
浜松医科大学内科学第一 教授 杉本健先生より
私たちの後輩であり、消化器内科医としての豊富な経験を持つ魚谷先生が、開業されることを大変嬉しく思います。
魚谷先生は、2001年大学を卒業された後、私たちの浜松医科大学第一内科に入局され、消化器内科医としてのキャリアをスタートされました。市中病院での研修を終えた後、2010年に大学院生として古田隆久先生の指導の下でヘリコバクターピロリに関する研究に携わり、数多くの論文執筆を行われました。また、2014年からアメリカのテキサスのベイラー大学に研究留学され、胃細胞のオルガノイド研究を行い、基礎研究の実力も身に着けられました。その後、大学での助教の職に就き、多くの大学院生や研修医をはじめとする若手医師の指導に携わっていただき、2019年4月から2023年4月まで消化器内科部長として静岡赤十字病院にお勤めいただきました。その間、高度な内視鏡技術や卓越した消化器内科の知識を駆使し、数多くの患者様を救済され、多くの信頼と評価を受けられていました。
今回、魚谷先生が開業をされることは、地域医療の充実に大きな貢献となることでしょう。魚谷先生は、患者様とのコミュニケーションを大切にし、病気の治療だけでなく、生活指導や予防医療にも力を入れられます。また、消化器内科の専門性を生かし、最新の治療法や技術を取り入れ、高度な医療を提供してくれることと思います。
魚谷先生は、常に真摯に医療に向き合い、患者様の健康を第一に考えた医療を実践されています。私たちも魚谷先生の開業を応援し、彼の活躍を心から期待しています。是非とも、地域の皆様に愛される医師として、ご活躍いただければ幸いです。
浜松医科大学内科学第一 教授 杉本健
静岡赤十字病院 院長 小川潤先生より
魚谷先生には平成31年4月から令和5年4月まで消化器内科部長として静岡赤十字病院にお勤めいただきました。先生の着任前は消化器内科医が充実しておらず、それに連動して消化器外科の症例が少ないため、医療の中心とも言える腹部の治療に弱いことが急性期病院として致命的でした。まさに鳴り物入りで魚谷先生がいらしてからは爆発的に症例が増え、当院の経営に資すること誠に大でした。もちろん医療は算術ではありませんが、患者を呼べる医師は病院全体を活性化します。それまで燻っていた部門までが呼応しあって医療の質が上がります。当院が患者さんを始めとして地域の医療機関からも高いご評価をいただけるようになったことは魚谷先生の業績に他なりません。
先生の素晴らしいのは卓越した技術はもちろんのこと、人間的な魅力です。どんな患者さんにも笑顔で分け隔てなく接します。それはまさしく赤十字の精神です。お陰で病院の雰囲気は格段に良くなりました。どんなにお忙しいときも嫌な顔ひとつせずに診療依頼を受けていただきました。外科との合同カンファレンスでは主導的にかつ円満に外科医師との連携を図っていただき、医師間の信頼度は院内随一でした。そしてご出身の浜松医科大の杉本教授の懐刀であり、大学からの派遣医師を増やしていただきました。院長としてお礼の言葉も見つかりません。そのような医師ですから、私が手放したいと思うはずもなく、先生から話があると言われた時は嫌な予感がいたしました。地元の清水区で開業されることを聞き、余人をもって代え難い人物を失うことに断腸の思いがいたしました。しかしながらそのような先生を当院で独り占めするのは欲が張りすぎているかなと、先生が静岡市の中でもっとも医師数の少ない清水区を新天地として選んだことを後押しして差し上げようと、考え直しました。
どうか当院の消化器内科を盛り上げていただいたように清水区の医療を末永くリードしていただきたいです。ご盛業と先生のご健勝をこころよりお祈り申し上げます。
静岡赤十字病院 院長 小川潤
静岡県立総合病院 消化器内科 部長 大野和也先生より
このたびは御開院おめでとうございます.魚谷先生と私は地元の清水東高等学校出身です.私が少しばかり年長ですが,先生が静岡赤十字病院消化器内科の部長に就任されて以後,公私共に懇意にさせていただいております.総合病院の消化器内科で責任者という共通点もあり,すぐに意気投合しました.今ではかけがえのない友人です.
魚谷先生は消化器内科医として豊富な知識を持ちながら,内視鏡技術も優れた方です.数多くの早期がんの内視鏡診断や治療に携わる一方,吐下血など緊急内視鏡でも素晴らしい技術を持っています.一方,医療を多角的に見ることができる非常にバランスの取れた性格の持ち主です.医師によっては医学知識や技術に固執するあまり,患者さんの気持ちと離れた医療が行なわれているケースも見受けられます.しかし魚谷先生は患者さんを一人一人診る「目」を持ち,個々に合わせた医療を実践されています.我々が育った清水で開業される事は地域にとって何よりの朗報であります.これからは地元の方々に大きな安心感を与える存在になることは間違いありません.
ご自身の健康にも留意され、ますますのご奮闘をお祈り申し上げます。
静岡県立総合病院 消化器内科 部長 大野和也
静岡赤十字病院 消化器内科 杉山智洋先生より
魚谷先生、この度はご開院おめでとうございます。
先生には私が研修医の頃からご指導いただいておりました。その後大学院、静岡赤十字病院と、私の医師としてのキャリアを築き上げる中で常に支えとなっていただきました。先生とともに働かせていただく時間が長かった私だからこそ感じたことをいくつか述べさせていただきます。
一つ目は、消化器内科医としての知識と技量です。消化器内科は胃腸から肝臓・胆のう・すい臓と腹部の疾患を幅広く網羅しなければなりません。しかしながら、どの領域においても私一人では解決できないようなことでも的確にアドバイスをしてくださいます。そして内視鏡技術に関しては自身で上達したと感じた後に魚谷先生の技術を拝見するといかに自分が未熟であったかを痛感させられます。内視鏡検査においても丁寧な観察を心がけるだけでなく、患者様の苦痛のないよう常に配慮されておりました。
次に、内科医としての知識です。消化器内科医はともすると消化器領域に知識が偏ってしまいがちですが、消化器領域にとどまらず、一般的な内科的知識に関しても常に最新のものを取り入れようと努力されておりました。
最後に、真摯な態度です。我々医師は、患者様にとって何が最善かを常に悩みながら診療を行っています。魚谷先生には都度相談させていただいておりましたが、どんなに多忙な時でもご自身であればどのように病態をとらえてどのように解決していくかを丁寧に答えてくださいました。
そんな医師としての天分豊かな先生が当院を退職されるのは非常に残念です。しかしながら、予てからご自身の出身地である清水において地域住民の方に開業医という形で尽力されることを望まれていたのは存じておりましたので、陰ながらご健闘とご活躍をお祈りしております。
静岡赤十病院 消化器内科 副部長 杉山智洋